Profile

プロフィール
広川雄一(仮名)、28歳。石川県出身。私立大学経済学部卒(写真部)。 大学を卒業後、ファーストフードチェーン店に就職。入社から6年、先輩社員の退職がきっかけで、行政書士の資格を目指すようになる

(c)2009 行政書士 合格体験記

(9)合格が決まって、店長の仕事を辞める決意は、すぐには固まらなかった

こうして僕は、やっとのことで行政書士に合格することができた。
もちろん親父とおふくろにも電話した。ふたりとも、だめだろうと思っていたようで最初は驚いてばかり。合格証が来たら、それをFAXして確認してもらった。

そのあと僕がしたことは、登録をどのようにするのか確かめることだったと思う。
うすうす聞いていたとはいえ、登録には30万円くらいのお金を払わないといけない。
僕はこう見えても店長勤務をしていたので、もちろんそれくらいのお金は貯金を下ろせば問題ない。だけど、いつ登録しようか、ちょっと迷ってしまった。

店長である以上、僕はそんな簡単に仕事を休めない。それどころか、仕事を辞めるにしてもそんな簡単にはいかない。仕事を辞めるには、代わりに店長を誰かにやってもらわないといけないのだが、店長の激務をだれに引き受けてもらったらいいのか。

しかし、この問題は結局思わぬ形で解消されてしまった。僕は行政書士に合格したことをまだ秘密にしていたのだが、どうやら会社の上のほうでは、そのころの僕をあまり評価していなかったらしいのだ。それでも、僕にはっきりとした落ち度があるのであれば納得もできた。しかし僕はいきなり、身に覚えのないことで責任を問われる羽目になったのだ。

行政書士として登録・開業をしたところで、すぐに成功するわけではないことは僕にもわかっていた。しかし僕はそのことがきっかけで、予定より早く辞意を表明した。

さすがに、それまでずっと一緒にやってきたバイトのみんなにはうしろめたさを感じた。だから、みんなに集まってもらったときに、行政書士を目指していたことや、なんとか合格したこと、そして突然辞める羽目になったことを謝った。思ったよりみんなの反応が暖かかったのは、とてもうれしかった。


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